労働基準法で定められている労働時間規制の適用が除外される新制度が検討されていると聞きました。どのような内容ですか?また、いつごろから開始される予定ですか?

下記 新制度(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)について、2007年1月16日、次期国会への提出が見送りとなりました。

2006年12月27日厚生労働省の労働政策審議会・労働条件分科会は、働き方の多様化に対応するための新たな雇用ルールの最終報告をまとめました。現在の労働基準法では、労働時間の上限を「1日8時間・週40時間」と定めています。この規定は工場労働者らの健康を守るために導入されたものです。しかし、現在、労働時間が業務の成果と比例しないホワイトカラー従業員が増えていて、本規定が現状に適合しなくなっています。

そこで、労働政策審議会・労働条件分科会の最終報告では、一定の要件を満たす従業員を対象に、労働時間規制の除外を提言しています(日本版ホワイトカラー・エグゼンプション)。新制度が導入されると、対象となる従業員は働く時間を自らの裁量で自由に決められるようになります。しかし、残業代は支払われなくなります。

この報告内容について、経済界では柔軟な雇用や企業の競争力強化に資するものとして歓迎しており、早期導入に意欲的な姿勢を示す企業も多いようです。しかし、「残業代カットの口実になる」として、労働界からは強い反対の声が出ています。

最終報告では労働時間規制の除外対象者の年収基準は明確になっていません。厚生労働省では除外対象者の基準年収800万~900万円程度を目安にしています。
また、残業代の割増率引き上げが提言されているが、引き上げ幅は明示されていません。労働界では現行の「25%以上」を「一律50%」に引き上げることを求めています。

その他、雇用契約の基本となる「労働契約法」の新設が盛り込まれています。また、新法の目玉となる雇用トラブルの金銭支払いによる解決制度の導入については、先送りとなりました。

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